心理師ひろの子育て相談室

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事例

表面的な問題解決ではなく、
根本から向き合う不登校支援

人間関係のトラブル/学業不振/生活リズムの乱れ… 子どもたちが不登校になるきっかけは人それぞれ。
一時的な解決にとどまらず、「なぜそうなったのか」という根本に寄り添い、本当の思いや背景に向き合うことが大切です。
ここでは、カウンセリングを通して自分らしさを取り戻し、復学・卒業、そして社会人として歩み出した子どもたちの事例をご紹介します。

18歳 男子 (専門学校1年生)

経緯

●仲の良い友人と急に距離を置かれたことをきっかけに、通学中にめまいや吐き気を感じ、登校が難しくなる。

●保護者は「友人と仲直りさえすれば…」と考えていたが、本人は「学校に戻るなんて想像できない。高校時代も人間関係で揉めていたので、同じ経験を繰り返したくない。退学したい」と感じていた。

●私から声をかけ、カウンセリングを提案。小学校の時にもカウンセリングを受けていたが改善には至らず、「どうせやっても無理だ」と半信半疑の中でカウンセリングを始めることになる

カウンセリングの取り組み

●カウンセリングを進める中で、過去の経験・トラウマから「自分の思いを口にすること」が怖くなっていることに気づく。

●認知行動療法を用いて、不安を感じにくい相手から思いを伝える練習を開始。 (不安階層表というツールを使い、少しずつ挑戦と成功体験を積み重ねていく方法)

成長のプロセス→結果

●不安階層表を用いて練習を重ね、10段階中5番目の相手に思いを伝えられるようになった頃から変化が見られるようになる。

●思いを伝えると気分が楽になり、「言えてよかった」という感覚を得るようになる(成功体験1回目)

●次のステップでは、最も不安を抱えていた相手 ― 不登校のきっかけとなった友人と会う場を設定。

●すぐに日程を決めるのではなく、あえて1週間後に設定することで、その間に自分が想像していたシナリオと、実際の話し合いがどう違うか体感できるようにした。

●当日まで、恐怖心でいっぱいだったそうだが、結果は、お互いに思いを伝え合い無事に仲直りすることに成功。
「いい意味で想像していなかったことが起こった。信じられない…」と嬉しそうに話し、2度目の成功体験を積むことができた。

●その後も新たな不安階層表を作り直し、段階を踏んで練習を継続。
思いを伝えるハードルが下がり、自信がついてきたことで「今の自分なら学校に戻れるかもしれない」と、自ら再登校を希望するまでに変化した。

●再登校当日まで最悪の想像ばかりをしていたそうだが、クラスメイトが温かく迎えてくれたことで、復学に成功。

●その後は、休むことなく学校に通い、希望していた就職先から内定を獲得後、無事に卒業。

現在は社会人として立派に働いている。

保護者との連携

●本人の同意を得ながら保護者にも取り組み内容を共有。

●不安なことがあれば、いつでも連絡を!とお母様にお話し、保護者の気持ちにも寄り添いながらカウンセリングを進めていった。

卒業後の彼にインタビュー

Q:カウンセリング後の変化は?

✔本音を伝えられるようになり、ストレスのため込みが減った
✔ネガティブな思い込みを疑えるようになった(例:皆から嫌われている←本当に全員から嫌われてるか?)
✔「みんなから嫌われたくない」という不安から解放された

「とても生きやすくなりました!」と笑顔で話してくれました✨

14歳 女性(中学2年生)

経緯

●ある日突然、教室に入ると動悸・息切れが起こり、その場にいられなくなりトイレに避難。
その日以降、不登校になる。

●保護者にも理由を話さず、原因は不明。

●知人の紹介でカウンセリングに来てくれることになる。

●初回カウンセリングでは、どの質問にも答えるまで1分以上沈黙があり、表情も真顔で喜怒哀楽が見られない。

カウンセリングの取り組み

●まずは、信頼関係の構築を優先。反応がある話題を見極め、コミュニケーションを取り続けることで徐々に返答のスピードが上がり、表情も豊かになってくる。

●信頼関係が築けた後、認知行動療法のワークシートを用い、登校できなくなった日の状況を振り返る中で、小学校時代の辛い体験を話してくれた。(いじめ経験、相談した教師のひどい対応など)

●本人が気持ちの整理をしたい「過去のエピソード」をピックアップし、認知行動療法を用いて1つ1つ丁寧に向き合っていった。

●この頃から、初回カウンセリングに比べ、考えを話すスピードが格段に速くなっていく。

●家族の中で最も信頼しているというお母さんに、今まで話せなかった不登校の経緯や辛い体験を伝えられそうか問いかけると、今なら話せるとのこと。次回までの宿題として、お母さんと話をしてきてもらうことに。

●実際にお母さんに話をすると、泣きながら受け止めてもらえ、「あなたが生きていてくれれば学校なんて行かなくていい」という言葉に安堵し、涙が止まらなくなるなど、数年ぶりに感情を解放。

成長のプロセス→結果

●成功体験を積み重ねるホームワークに時間をかけて取り組み、徐々に笑顔と自信を取り戻していった。

●本人から「学校に復学したい」という話があり、中学3年生から復学を決意。

●3年生の4月~6月まで継続してカウンセリングを継続したが、問題なく通学できていたため、カウンセリングは一旦「卒業」とし様子をみることに。

●その後も3か月に1度、保護者に状況を確認。

●以前と比べものにならないほど明るい表情で学校に通い、希望していた高校に合格。

現在、問題なく高校生活を送っている。

保護者との連携

●本人の希望から、カウンセリング当初は保護者との連携を控えていたが、本人がお母様に不登校の経緯を打ち明けた段階から保護者との連携を開始。

●カウンセリング卒業後も、必要に応じて継続したサポートを続けるため、お母様とは定期的に連絡を取り合いながら、現在も彼女の様子を見守っている。

保護者にインタビュー

Q:カウンセリング後の変化は?

✔ 親子関係が格段に良くなった

✔ 娘の表情が以前と180度変わり、学校に通う姿が見られることが嬉しい

✔ 家族の問題は家族で解決しないと…と思っていたが、第三者に入ってもらうことでお互い素直に歩み寄ることができた

「何かあれば相談できる場所があることが、心の支えです」と話してくれました✨

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